昨年、世界中を襲ったコロナは様々な業界に影響をおよぼしており、新しい生活様式の出現に合わせて、様々なサービスが生まれてきました。
今回紹介するのは京都のお墓掃除代行サービス「COTONOHA」。
「COTONOHA」の創業者の小島さんは、コロナウィルスの影響により法事や墓参りのキャンセルが相次いだことで、実家のお寺が管理するお墓の手入れがされなくなっていったことを目の当たりにし、このサービスを着想したと言います。
小島さんは非エンジニアでありながら、ノーコード開発プラットフォームのBubbleを使い「COTONOHA」のホームページを自力で作成し、1日でサービスをリリースしました。
今回は、ノーコードを使いニューノーマルに素早く対応した小島尚徳さんに「COTONOHA」の開発の経緯やノーコード開発プラットフォームBubbleを使ってみた感想について語って頂きました。
-はじめに自己紹介をお願い致します。
京都でゲストハウスを経営しております小島と申します。私は京都のお寺で生まれ育ったのですが、京都で生活をしていると、観光で来られる外国人や留学生の方々と多く接する機会が多く、それがきっかけとなり英語の学習と異文化を学ぶため卒業後、海外へ2年半ほど留学をしました。
留学中は、休みの日には安いゲストハウスに泊まり、様々な場所へ旅行に行ったりしました。そこで出会うバックパッカー達と共にお酒を交わし、旅の情報交換をして過ごした経験から、この雰囲気を京都でも再現したいと思い、ゲストハウス経営を始めることとなりました。
-ノーコードとの出会い、なぜCOTONOHA作ろうと思ったのですか?
現在コロナウイルスの影響で、客足も遠退き、ゲストハウス経営も難しい状況となりました。実家の家業のお寺の方も、お盆やお彼岸などの行事は中止になり、通常の法要も軒並みキャンセルとなっている厳しい状況です。
このような状況に直面し、何か新しいことにチャレンジしなければと考えていた時に、私が経営するゲストハウスにたまたま宿泊していたNoCodeJapanの中さんとお話する機会があったのです。
何度かお話しているうちに「ノーコードで簡単にホームページが作れる」といった話を伺い、バブルというツールを紹介して頂きました。最初は手探り状態でしたが、教えて貰いながらウェブの形になっていく感覚を覚えました。
-ノーコードで作ったCOTONOHAはどのようなサービスですか?
ノーコードで何を作ろうかと考えた時に、先述したお寺が抱える課題を解決したいと考えました。
行事・法要がなくなった今、檀家さんはお寺にお参りに来る機会が少なくなり、お墓の掃除ができない状態で長期間放置されております。枯れた花がそのまま供えられていたり、雑草が生え放題、見栄えもすごく悪い状態でした。
そこで「京都のお墓お掃除代行」のサービスを着想しました。お墓の掃除に行きたくても行けない檀家さんの代わりにお墓掃除をすることで、お寺にとっても檀家さんにとっても助けになるのではと考えております。
-ノーコードで実際に作ってみた感想について教えていただけますか?
Bubbleのツールが全て英語表記なので、慣れるまでは難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、写真・動画の挿入、クリックボタンの設置、リンク先、フォントの変更、図形作成などは感覚的にできる箇所もたくさんありました。細かい設定に関しては、説明動画を見たり、詳しい人に教えて貰ってなんとか形にすることができました。
Bubbleを初めて使う人には、少し難しいのかなと思いますが、既にプログラミングを勉強されている方にとっては、抵抗を感じず進められるという印象です。
私の場合は、デザインセンスが皆無ですので、無料で使えるテンプレートを使って、写真や文章を変える形で作っていきました。1から自分で作るのが難しい方には、こういった無料のテンプレを利用することで、手軽に始められると感じました。
-最後に読者に一言お願いします。
今回はとてもシンプルな機能しかないホームページを作成しましたが、ログイン機能や決済機能、データベース管理など、様々な機能を搭載することもできます。そういった機能性の高さや、ブログや簡単なホームページを作成するぐらいなら、無料で使えるところがBubbleの魅力だと思います。初めはホームページを自分で作成するとなると、身構えてしまいがちですが、いざ使ってみると思ったより簡単に作業を進めることができます。是非、皆さんも空き時間に試してみて下さい。
京都府出身浄土宗西山深草派僧侶。龍谷大学卒業後1年間のフィリピン語留学。その後オーストラリアでホテル勤務をし、2か月間の東南アジア一人旅で世界のゲストハウスを巡る。ホテル勤務と一人旅の経験をもとに2016年より京都でゲストハウス「文 Aya inn 鳥丸五条」の運営を始める。「顔が見えるゲストハウス」をコンセプトにゲストとの関わりを重視。コロナ禍で宿泊業界が低迷する中、新たなサービスとしてお墓掃除代行サービス「COTONOHA」を開始。
