はじめまして、NoCodeJapan CTOの中です。現在は、京都にてノーコード開発プラットフォームClickの開発に取り組む傍ら、各種ノーコード開発プラットフォームでアプリを開発しています。
今回は、Go Toトラベルキャンペーンで付与される地域共通クーポンを使える店舗の一覧リストをカテゴリ―別で確認できるアプリケーションをGlideで開発したので紹介させていただきます。
7月から国内旅行を支援する事業として始まったGo To トラベルキャンペーンですが、付与される地域共通クーポンを使える店舗を探すのに苦労したという経験のある方はいませんか?
Go Toトラベルのホームページでは地域共通クーポン加盟店がマップ上で表示されるものの、一度に表示される情報量が多すぎて、結果見えづらかったり、カテゴリー別・キーワード別で使えるお店一覧のリストを調べたい時には使い勝手が良いとはいえません。また加盟店が電子クーポンに対応しているのかといった情報も記載されていません。実際にクーポンを使う側の立場になった時に、お店が対応しているのが、紙なのか電子なのかは重要なポイントです。
現状、加盟店の業種や電子クーポン対応の情報一覧でみるためには、エクセルデータをダウンロードする必要があります。
いちいち加盟店データのリストを見るのにいちいちエクセルデータをダウンロードしなければならないのは手間なので、京都の地域共通クーポン取扱店を一覧で表示できるアプリをGlideで作ってみました。
このアプリを作ろうと思いついてから実装完了&公開までにかかった時間は3時間程でした。有難いことに、現在300人近いユーザーにご利用頂いております。
Glideは、スプレットシートのデータをそのままアプリにインポートできるため非常に簡単です。データの更新の際もスプレットシートを追記すれば、そのままアプリでもアップデートされます。
AdaloやBubbleではスプレットシートなどの外部データをインポートする際には、型を定義して、独自のデータベースで管理するの必要がありますが、Glideではその必要がありません。
今回の場合は、Go Toトラベルキャンペーンのホームページからエクセルデータをダウンロードしてスプレットシートに取り込み、各カテゴリ―別・クーポン種別に表示させるロジックを取り入れました。
Glideは、現在のところ、iOSなどのネイティブアプリの開発はできず、PWA(プログレッシブウェブアプリ)のみの開発となりますが、数あるノーコード開発ツールの中でも最も簡単だと言えます。AdaloやBubbleを使ってみたけど、ちょっと敷居が高かったと感じた方は、Glideから始めてみるのは良いかも知れません。
また、地域共通クーポンの加盟店の情報は週に2回程しか更新されないのですが、Go Toトラベルキャンペーン事務局に問い合わせをしたところ、全国の地域共通クーポン加盟店の情報は東京の事務局で一元管理されていることが分かりました。全国の加盟店の情報を一か所で管理して更新手続きを行うのは効率的ではないですし、結果的に更新頻度の低下にもつながっているのではないかと感じました。
Glideのようなノーコード開発ツールを上手く活用すれば、加盟店がスプレットシートに情報を入力し、各自治体がそれを管理するという、よりコンパクトなデジタル行政の可能性も見えてきます。さらに、「オープンデータ」「ノーコード」を組み合わせて、各地域の有志達が集まって短期間でアプリケーションを作成することによって、よりリアクティブかつ多様なニーズにあった対応ができるのではないかと思っています。
実際に別の方が有志で「名古屋版」を作ってくれました。このような流れが今後様々な分野で拡がっていくと、全国規模で面白い事が実現できるのではないかと思っています。
名古屋版もぜひ
マップ機能を頑張ってる(まだガバガバ)https://t.co/IHrakKO0Nm https://t.co/qsKix0jaZL— ヒグチ@自動車エンジニア (@higumon_com) October 12, 2020
今年に入り、デジタル庁創設の準備が本格化しましたが、ノーコードジャパンとしては、今後ノーコード開発を上手く活用したデジタル行政についても考えていきたいと思います。